異厚の防音ペアガラス
を分かりやすく解説
異厚(いあつ)の防音ペアガラスについて、分かりやすくご説明します。
異厚の防音ペアガラスとは、異なる厚さの板ガラス2枚を組み合わせた防音ペアガラスです。

こちらの画像だと左側のガラスの厚さに対して、右側のガラスの方が厚いです。
ガラスとガラス間は空気層になっています。
異なる厚さのガラスになっている2枚(ペア)ガラスです。
こうした異なる厚さのガラスを「異厚ペアガラス」と言います。
ー もくじ ー
通常のペアガラス
は防音対策に不向き

これまで通常はガラスが厚くなれば、その分、遮音性能も高まるとお伝えしてきました。



ということは、ガラスが2枚になっているペアガラスの場合、防音効果は高いということになりますか?



確かにそう考えますよね。
しかし、実際はそんなに単純ではないんです。
防音効果を高めるガラスの選び方があるのでお伝えしますね。
まず異厚(いあつ)のペアガラスの説明をする前に、通常のペアガラスについてご説明していきます。
❶板ガラス3mm
❷板ガラス3mmを2枚合わせた通常ペアガラス
この2つのガラスを比べると、ガラス部分の厚さは、単純に2倍になります。


通常はガラスが厚くなれば、その分、遮音性能も高まります。
ところが、2枚のガラスが同じ厚さのペアガラスでは、共鳴透過現象(きょうめいとうかげんしょう)が起きます。
共鳴透過現象が起きると、音が透過してしまうため、低音域での遮音性能が大きく下がります。
この共鳴透過現象が遮音上の弱点となってしまうため、窓工房では「防音対策にはペアガラスは不向き」とお伝えしています。
この弱点を克服しているのが、異厚のペアガラスです。
異厚の防音ペアガラス
なら防音効果を発揮
音が透過により低音域での遮音性能が大きく下がる、という通常のペアガラスの弱点を克服しているのが、異厚の防音ペアガラスです。


異厚の防音ペアガラスは、2枚のガラスを異なる厚さの組み合わせになっています。
そのため、ペアガラスの共鳴透過現象を防ぐことができるのです。
厚めのガラスを使った異厚の防音ペアガラスは、防音合わせガラス並みの防音効果を発揮します。
音域のほぼ全体で6mmの防音ガラスをしのぐ遮音効果があり、音域によっては12mmの防音ガラス以上の効果が期待できます。


さらに、Low-Eガラスを使うことで、断熱対策にも抜群の効果を発揮してくれます。



特殊金属膜(Low-E)ガラスとは、ガラスにLow-Eをコーティングしたガラスのことで、断熱性や遮熱性、日射熱遮蔽性能などを向上させる効果があります。
内窓プラストに
組み込む場合
大信工業製「内窓プラスト」の窓枠に、ガラスを組み込む場合を見ていきます。
異厚の防音ペアガラスと通常のペアガラスを組み込む場合でそれぞれ見ていきます。
窓枠「内窓プラスト」に
異厚の防音ペアガラスを組み込む場合
異厚の防音ペアガラスを組み込む場合は、
板ガラス6mm + 空気層8mm + 板ガラス4mm
板ガラス6mm
+ 空気層8mm
+ 板ガラス4mm
のガラス構成になります。


窓枠「内窓プラスト」に
一般的なペアガラスを組み込む場合
一般的なペアガラス18mmを組み込む場合は、
板ガラス3mm + 空気層12mm + 板ガラス3mm
板ガラス3mm
+ 空気層12mm
+ 板ガラス3mm
のガラス構成になります。
異厚の防音ペアガラスと
一般的なペアガラスの比較
空気層を除いた板ガラス部分の厚さだけ見ると
・異厚の防音ペアガラスは10mm
・一般的なペアガラスは6mm
と、異厚の防音ペアガラスの方が約1.7倍の厚さになります。
そのため、ガラスの重量も約1.7倍になり窓の開閉に重たさを感じるかもしれません。
もし窓の開閉が重くなることを避けたい場合は、真空ガラスがおすすめです。
防音まどまどに
組み込む場合
AGC製「防音まどまど」の窓枠に、ガラスを組み込む場合を見てみましょう。
窓枠「防音まどまど」に
異厚の防音ペアガラスを組み込む場合
異厚の防音ペアを組み込む場合は、
板ガラス3mm + 空気層9mm + 板ガラス6.8mm
板ガラス3mm
+ 空気層9mm
+ 板ガラス6.8mm
のガラス構成になります。


「防音まどまど」の窓枠の場合は、メーカー側に細かいガラス指定ができません。
そのため選べる異厚の防音ペアガラスは上記の構成のみです。
ですが、窓工房としてはなぜこの構成だけなのか疑問があります。
いつか他の構成のものもできるといいな…という期待しています。
結局、どちらの窓枠に
組み込めばいい?
おすすめの窓枠+ガラス



窓枠は何を選べばいいの?
ガラスは何を選べばいいの?
窓工房では、ご要望に応じて、窓枠とガラスをご提案しています。
防音対策をする場合、我が家は「内窓プラスト」と「防音まどまど」のどちらの窓枠を選べばいいのだろう…ガラスは何を選べばいいのだろう…と迷われているかと思います。
どの窓枠とガラスの組み合わせがおすすめなのか。
窓工房がご提案している組み合わせをお伝えしますね。


防音対策で内窓を取付けたいお客様は
「できるだけ防音効果の高い内窓がいい!」
「窓枠の色はホワイトや薄い茶色があればそれでいい」
「断熱効果が上がればいいけど、一番は音なの!」
というご要望を持たれている方が多いです。
そのようなお客様は、
内窓プラスト+防音合わせガラス
or
内窓プラスト+異厚の防音ペアガラス
の組み合わせに自ずと落ち着きます。
一方、防音対策で内窓を取付けたいお客様であっても
「濃い茶色(ヨーロピアンオーク)は外せない!」
「断熱効果もアップさせたい!」
という条件を持たれているお客様には、
防音まどまど+異厚の防音ペアガラス
の組み合わせをご提案しています。
[ご要望]
できるだけ防音効果の高い内窓が希望
窓枠の色はホワイトや薄い茶色でいい
断熱効果が上がればいいけど一番は防音
[おすすめ]
内窓プラスト+防音合わせガラス
内窓プラスト+異厚の防音ペアガラス
[ご要望]
できるだけ防音効果の高い内窓が希望
窓枠の色はホワイトや薄い茶色でいい
断熱効果が上がればいいけど一番は防音
[おすすめ]
内窓プラスト
+防音合わせガラス
内窓プラスト
+異厚の防音ペアガラス
[ご要望]
窓枠は濃い茶色がいい
断熱効果もアップさせたい
[おすすめ]
防音まどまど+異厚の防音ペアガラス
[ご要望]
窓枠は濃い茶色がいい
断熱効果もアップさせたい
[おすすめ]
防音まどまど
+異厚の防音ペアガラス



ガラス選びに迷う…決めきれない…という方は、いつでも窓工房にご相談下さいね!
一緒に解決していきます!
「異厚の防音ペアガラス」
まとめ
- 異なる厚さのガラスを2枚使うことで、ペアガラスの弱点を克服
- 音域によっては12mmの防音ガラス以上の防音性能
- 防音ガラスよりも断熱効果が大幅にアップ!
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内窓に組み込むガラス紹介
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